「沈黙の艦隊」という古いマンガがある。
かわぐちかいじが書き上げた「防衛とは?軍隊とは?核とは?」を1隻の原子力潜水艦を通して訴えかける途轍も無いシナリオの漫画だ。
私は大好きで、いや正確に言うと潜水艦が大好きで、もちろんこの本も全巻所持して何度も何度も読破している。
ー潜水艦ー
他の人々はどうなんだろうか?あんな地味な兵器を好きな人ってなかなかいないのでは?と思う。
潜水艦の魅力を書くと5千文字ぐらい書き連ねそうな勢いが私のコアな部分にドドドーンとあるので、詳しくは書かないですが
近づかれることを悟られず、誰に殺されたのかわからない敵って怖くないですか?
そして少ない情報(主に音)だけで相手の場所・心理・次の行動を予測し、判断し、決定し、そして行動(攻撃)が敵に居場所を知らせ、命をかける一撃になる。
そんな限られた情報の中での心理戦描写を凄まじい雰囲気で書き出せる。
とても高度なことのように思える。
相手が見えないが殺しにくる心理描写を書ける兵器
とてつもなく魅力的ですよね。
そんな潜水艦戦闘の描写を「沈黙の艦隊」は政治や国民は武力(核)をどう思うのか?武力とはなんだ?核の抑止力はどういった役割を示すのか?
核を搭載している可能性のある原子力潜水艦が1隻あれば日本はどうなるのか?
そんな内容を書き出した伝説的な漫画です。
まぁなんでそんな古いマンガ「沈黙の艦隊」の紹介を書き出したのかというと
久々に「沈黙の艦隊」に出会ったのです。
不意に出会ったのです。
実写版「沈黙の艦隊」に
実写化、私の大好きな作品達をことごとく撃沈してきた「原作の実写化」
そう私は「実写化恐怖症」である。
進撃の巨人・・・あぁなんであんなことしたんだぁ
とか
映像研には手を出すな・・・アイドルを使うなぁぁぁぁ
とか
上げていったらきりがないので割愛しますが、私の心に数々の深い傷を負わせてきた「実写化」
そんな傷だらけのワタシには「沈黙の艦隊」実写化は「絶対に見てはいけない」と思わせる作品でした。
しかし私の古い友人が「これは見てもダメージをうけないよ」と強く、かなり強烈に推してきたので、まぁ8話構成なんだから1話だけでも見てみるか?ってな臆病な「初めてのキャバクラなので絶対1時間で帰る」的な気持ちで見始めたのですが
全話見て、もう一回全話見て、マンガを読み直し、それでも足りずに私の大好きな潜水艦映画「Uボート」「レッド・オクトーバーを追え」を見直すという恐ろしいハマり方をしてしまいました!
いやぁオススメですよ!
全国の「実写化恐怖症」の方々にも安心してオススメ出来るとても良い、とても素晴らしい作品です。
海江田艦長の「こいつ、なに考えてるかわかんねー」的な感覚
首相の「こいつ頼りねぇ」からの「おぉぉぉ」ってなる感じ
そして米軍相手に魚雷を打つ自衛隊にドキドキハラハラですよ。
まだ完結していないので、私の心に大きなキズを追わせる可能性は否定出来ませんが、傷を追わせるのならグサッとコイやぁ!的な、向かっていく気持ちで見切ろうと思わせる程の物凄い作品
オススメでございます。
君たちは「空を飛ぶ原子力潜水艦を見たくないか?実写で」